ヒト幹細胞培養上清液

上清液とは？

幹細胞培養上清液とは、体内に存在する脂肪など間葉系幹細胞と分類される幹細胞を培養し、その培養液から幹細胞を取り出して滅菌等の各種処理を行った液体（上澄み液）のことを言います。
幹細胞は細胞自身が活性化・成長・増殖するために「サイトカイン」と呼ばれる 500 種類以上の生理活性タンパク質を放出しています。

化粧品原料としての
上清液の効果

幹細胞上清液には、成長因子やサイトカインなどのタンパク質や生理活性物質が豊富に含まれており、細胞を活性化させたり、炎症を抑えたりする効果が期待できます。
そのため、さまざまな効果が期待されており、次のような用途が考えられます。

幹細胞上清液の主な有効成分

• 

  グロースファクター

  グロースファクター（成長因子）は、体内に存在するタンパク質の一種で、細胞の増殖や活性化を促す働きがあります。
  肌の老化スピードを遅くし、コラーゲンやエラスチンを生成する細胞を活性化することで、肌を若々しくする効果が期待できます。
  また、肌組織の修復や色素沈着の改善、育毛や頭髪の生産などにも効果があります。

• 

  エクソソーム

  エクソソームとは？
  エクソソームは細胞から分泌される直径30〜150ナノメートルの小胞（小さなカプセル）で、細胞間の情報伝達や機能調節に重要な役割を果たします。
  これらは、特に再生医療や美容分野で注目されており、肌の健康と若々しさをサポートする力を持っています。
  
  なぜエクソソームが美容に効果的なのか？
  エクソソームは親細胞の細胞膜と類似している二重脂質膜で囲まれ、その内部にはタンパク質、DNA、RNA、糖鎖、脂質分子などの生物活性物質が含まれています。
  ・タンパク質：細胞骨格関連タンパク質、酵素、膜関連タンパク質などが含まれ、細胞間のコミュニケーションや細胞の機能調節に寄与します。
  
  ・核酸：mRNA、miRNA、DNA等が含まれ、これらはエクソソームを介して標的細胞に遺伝情報を伝達し、遺伝子発現を調節します。
  ・糖鎖：エクソソームの表面に存在し、細胞認識や免疫応答の調節に関与します。
  ・脂質分子：細胞膜の構築やシグナル伝達に重要な役割を果たします。
  
  これらが肌の再生プロセスを促進します。

研究データ(HGF)